嗣徳通宝、同慶通宝、成泰通宝  阮朝(The Nguyễn Emperors)1802-1945



嗣徳通宝Tự Đức Thông Bảo)1848-1883

阮翼宗(Nguyễn Dực Tông)1848-1883の時代。嗣徳帝ですな。

徳の文字は旧字体の「德」しか無さそうです。(爆)


下図の2枚は大様。若干の差はありますが分類上は同じものでしょう。

(2017.06.19 右を追加。)

Barker #103.1       Barker #103.1 





左は背六文の2点通。背の「六文」が傾いているタイプですな。

真中は中様という奴でしょうか? これも背六文です。傾いていない 六文ですな。

右は大様背六文。


Barker #103.4     Barker #103.3     Barker #103該当無し

(2017.06.19 真中と右を追加。)






左は小様光背の普通タイプ。

真中は細縁大字と思います。嗣の「冊」の部分が「井」になってます。

右は降司広宝かな?よくわかりませんが、 嗣の「冊」の部分が「用」になってます。


Barker #103.6     Barker #103.8     Barker #103.7 

(2017.06.19 真中と右を追加。)


安南泉譜の様な分類用語は苦手です。

下図みたいな分類で判断した方がすごく判り易いと思うんですけど?(爆)







下図の物は亜鉛銭です。前頁の紹治通宝亜鉛銭も同じ色ですな。

背河内。大字の河内ですな。河内はベトナムの首都ハノイの事です。


Barker #103.10 



時代としましては、このあたりからフランスが植民地化を狙って干渉して来ます。

1867年には南部のコーチシナを完全に奪われ、1882年には北部トンキンも占領されます。

阮朝では嗣徳帝が崩御し、朝廷内部も混乱。建福帝は毒殺、咸宜帝はフランス軍に対立。

その後の咸宜帝はジャングルを転々としながらゲリラ活動を続けます。

建福通宝が幻の古銭であり、咸宜通宝が珍品という訳ですな。

そして隣国の清朝もフランス軍に敗戦、その影響で阮朝は植民地化が決まる事となります。

同慶通宝から後の時代はフランスの占領下であり、実権の無い名前だけの皇帝に凋落します。




同慶通宝Đồng Khánh Thông Bảo)1885-1888

阮景宗(Nguyễn Cảnh Tông)1885-1888の時代。同慶帝ですな。植民地時代の始まりです。

1886年、ベトナム北部のトンキンがフランス直轄の植民地となります。

嘉隆帝が統一したベトナムですが、トンキン、アンナン、コーチシナに3分割されちゃいました。

そして1887年にはアンナン(阮朝)もフランス領インドシナに併合されてしまいます。



左は大様マ頭通。

真中も大様マ頭通。しかし真中の物は少々ボロいですな。出来具合いが安南絵銭に似ています。

 これは〜?直径も文字も若干小さ目ですから写し贋作なのか?

 それとも植民地化という時代を反映してなのか? 当方はちょっと判りません。(爆)

右は大様コ頭通。明らかに真鍮質です。


Barker #106.2     (Barker #106.2)写し?不明    Barker #106該当無し

(2016.12.04 右の銭を追加。)


上真中の不明銭と下図左の小平銭は何だか似ている感じですな。

下図の赤味を帯びた小平銭は阮朝公式の物であるという話も見ます。

という事は上真中の怪しい出来具合の銭も無問題のOK品なんでしょうか? 判りません。



下図左は俯頭通。赤銅色。

右は正字ですな。真鍮。


Barker #106.3       Barker #106.5 






成泰通宝Thành Thái Thông Bảo)1889-1907

阮成泰(Nguyễn Thành Thái)1889-1907の時代。成泰帝ですな。植民地時代。

1895年にはお隣の清朝が日清戦争で敗戦してしまいます。


左は広成背十文。

真中は正様背十文。宝の貝が幅広です。

右は? 通のマが大きいですな。小様背十文? 背長十? 微妙で判らんです。(爆)


Barker #107.1       Barker #107.6      Barker #107.3 

(2016.12.04 右の銭を追加。)




左は横点成。

真中も横点成。真鍮質です。ちょっと厚みがあるタイプ。

右は上点成。宝の貝が幅広のタイプ。真鍮質です。


Barker #107.9     Barker #107.10     Barker #107.12 

(2016.12.04 真中と右の銭を追加。)






真贋は永遠の謎。

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