大宝通宝、大和通宝、延寧通宝

  黎朝(Later Lê Dynasty)1428-1527




大宝通宝Đại Bảo Thông Bảo)1440-1442

黎太宗(Lê Thái Tông)1434-1442の時代。



下図の1枚は中字ですな。 値段が痛いですがやっと入手できました。(爆)

普通銭に対して、大字および中字の「寳」は下図右のイラストみたいな特徴があります。

大字の貝は下図の古銭よりももっと幅広ですな。よって下図の古銭は中字です。

Barker先生の評価では大字がですが中字の評価は★★+となっています。

(2018.01.16 追加。)

   

Barker #31.2 ★★+





左は細縁かな? 大の払いが長いので小字とは言い切れないかも。

真中は正字ですな。これも小字と言われる物よりも大の払いは長いですな。

右は濶縁ですかね。濶縁小字ではありませんな。どれも似通っており分類不能です。(爆)

(2018.01.16 右を追加。)


Barker #31.5       Barker #31.5 ? ④    Barker #31.5に似る






大和通宝Thái Hòa Thông Bảo)1443-1453

黎仁宗(Lê Nhân Tông)1443-1459の時代。


左は正字。「大」が長足で若干大き目、文字も大きいタイプです。

右は判らんです。銭譜に載って無さそうな物? 文字は正字にも似ています。

  文字が大きく、縁が狭く、郭が広いですな? 珍品かも?


Barker #32.2         Barker #32該当無し

(2016.05.11 右を追加。)




左は小字。若干の闊縁。

真中がたぶん小字闊縁?(爆)

右は何だろな? 小貝宝? 郭が広いですな。


Barker #32.4       Barker #32.10      Barker #32.9 

(2016.05.11 真中と右を追加。)




左は中禾。「和」のノが斜めですな。中禾小様ほどには見かけません。

真中も中禾。「和」のノが水平ですな。中禾小様ほどには見かけません。

右は中禾小様。Barker先生の分類では中禾のグループではなく闊縁の一種となってます。


Barker #32.16       Barker #32.19      Barker #32.22 

(2016.05.11 左と真中を追加。)




下図の3枚は同じく闊縁タイプの中禾小様。似たような物3枚。

右の物は上図右と同じ物で、比較用に並べました。

3枚は微妙に違いますが分類すべきなんでしょうか?


Barker #32.22       Barker #32.22      Barker #32.22 

(2016.05.11 左と真中を追加。)




下図の2枚は爪正隆手ですな。

Barker 先生の書籍では別版の一種として掲載されています。同じ時代なんでしょうか?

左は普通品。

右は「大」の横棒左右が跳ねているタイプですな。


Barker #32.23        Barker #32.24 







延寧通宝Diên Ninh Thông Bảo)1454-1459

同じく黎仁宗(Lê Nhân Tông)1443-1459の時代。


左は皿寧大宝。有名な皿延寧の大字ですな。

右は皿延寧の小字です。                (2018.01.16 図を追記。)

    

Barker #33.1         Barker #33.2 





右は単点通ですが、単点通でも「延」の頭がリーゼントヘアのタイプ。(爆)

真中も同じですな。状態が良いのでくっきり判りやすいですな。

右も単点通ですが、これは爪正隆手ですな。これも時代的には近い頃の鋳造なんですかね?

(2018.01.16 真中と右を追加。)


Barker #33.6      Barker #33.6      Barker #33.3 





下図の3枚は「延」の廴が開いており、2点通のグループです。穿も小さい。

左は寧が狭いですな。

真中は広丁かな?寧の丁は幅広に加え縦棒も長いです。

右は同グループの中では標準的な形態。


Barker #33.25       Barker #33.24      Barker #33.19 





下図の3枚は普通形状の「延」。 困るのは泉譜を参照してもさっぱり判らない所。(爆)

左は宝のハが短いですな。

真中は宝のハ左払いが長いです。

右も真中に似ていますが狭寧のタイプ。

(2018.01.16 3枚を追加。)


Barker #33.16      Barker #33.13     Barker #33.13に似る





左のものは「延」の廴が閉じているタイプ。

右は普通形状の「延」で濶縁タイプ。濶縁小字ではありませんな。泉譜では分類不明。(爆)

(2018.01.16 2枚を追加。)


Barker #33.8       Barker #33.15 






下図はご参考ですが、Barker先生による「延」の分類です。

左が開いている。真中はトランペット形状。右は閉じている。

   
(2018.01.16 図を追記。)







真贋は永遠の謎。

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