その他の手類銭 4  手類銭    (2016.09.05 このページを新規に追加)


紹符手ですが、銅質が赤茶色で腐食の激しい物があり特徴的です。

同じ形状でも真鍮質の物は乾元手として分ける様です。


紹符手の時代ですが、いつ頃なのかはおおよそ見当がついている様です。

銭の色とか錆び具合ですが、後黎朝の銭と非常に似ています。

たとえば下図の3枚、永盛通宝と保泰通宝の2枚ですな。とても似ています。


(上記3枚は歴代銭です。紹符手ではありません。比較用の再掲載です。)


紹符手には景興通宝もありますしね。

という事で、保泰通宝の時代〜景興通宝の最初頃じゃないか?と言われていますな。






・紹符手

景徳元宝、乾元通宝、福平元宝


真中の乾元通宝は乾元手を代表する銭銘ですが、材質から言うと紹符手になりますな。

そういう分類でOKなのか? よくわかりません。

右の福平元宝は紹符手の中ではよく見ますな。





元豊通宝(小貝宝)元豊通宝(篆書)元符通宝(正字)







開元通宝(珍宝、背上俯月)元豊通宝(草書)治平元宝


(2020.05.14 3枚を追加。)







元祐通宝(細字)元祐通宝(細字)元祐通宝(広貝宝、篆書)


真中の元祐通宝ですが、これは乾元手みたいですな。


下図に拡大図を載せますが、○印の所に傷がありまして、黄色味を帯びてますな。真鍮質です。








皇宋通宝(大字、篆書)皇宋通宝(垂足宝、篆書)皇宋通宝(中字、篆書)








皇宋通宝(小字)祥宋元宝周元通宝(背月星)








紹聖元宝(大字)紹聖元宝(濶縁)紹聖元宝(正字、篆書)








聖宋元宝(正字、篆書)聖宋元宝(長冠宝、篆書)聖宋元宝(長冠小字、篆書)








以上は紹符手でしたが、

ここで裕民手をちょっと並べてみようと思います。




・裕民手

康熙通宝(小字)順治通宝(小字)


紹符手よりも薄手で、銭のエッジなどを見ても紹符手よりは硬質な感じがします。




何で裕民手が出てくるのか? 

下図の銭は裕民手と言い切っていいんでしょうか? 紹符手にも似ています。どういう事?

はっきり判りません。(爆)





・ 裕民手?

元豊通宝(長崎中字手)乾隆通宝(背文あり)康熙通宝(背文あり)



左の元豊通宝は裕民手と言える品物かも知れません。

真中の乾隆通宝は? 裕民手?紹符手?景興手?

右の康熙通宝は? これなんか錆び加減や厚みも含めて紹符手にしか見えませんな。


時代からしますと、清朝の乾隆帝が在位した期間は1735年〜1796年で、

まさに後黎朝の保泰通宝が終わった時代〜景興通宝の時代に該当します。


紹符手と裕民手ですが、関係ありそうな無さそうな?

裕民手で満州文字の背面があるやつはあるのか?

わからん!(爆)







真贋は永遠の謎。

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