三孔布


またまた三孔布ってアンタ、中国古銭大集に載ってますが80,000元とか書いてあるよ?

まあここに掲載出来たと言う事は、かなり安く手に入れたという事ですからアレです。(爆)


三孔布は戦国晩期の趙の国が鋳造したという説が主流です。

三孔布は面の文字が違う数種類が存在します。

背は大きさに従い2種しかありません。小さい十二朱と大きい一両です。


下図は「上苑 背十二朱」。

左の表側の文字ですが、線が二重に見えます。文字を二重に線刻したんでしょうか?

いや〜違いますよ。これは母銭を型に押し付ける時にズレた跡ですよ。

ちょっとやっちゃったんですな。

部分だけが二重ならともかく全部が二重で、しかも上にズレた形にしか見えません。(爆)

石範じゃ無く粘土型か?

やっぱりそうでしたか。イケませんな。




そんな訳で他の古銭を物色中に見つけましたぞ。下図は某オークションからの写真です。

こりゃ完全に同一版だ〜アハハ偽物確定だ。錆がよく出来てます。照明もうまいですな。


上記の様な着眼点で見れば、同一版の偽物は探し易いと思います。

これは本物?→ 国珍泉三孔布《上苑背十二铢》品赏




下図は「下邲陽 背一両」。

背の首の所に「井」みたいな記号がありますが数字の様です。「十七」の様に見えます。

ここの記号にはバリエーションがあります。

さて、こいつは文字や縁の頂上部分が非常に凸凹してます。

画像だと錆が噴いている様に見えますが、雫みたいな錆がポツポツある訳ではありません。

下地の銅が雫みたいに玉になってます。

石に刃物で溝を刻み込んで型を作るんだから文字や縁の頂上部分は凸凹のはずが無い。(爆)

完全に砂型ですな。これもイケません。




まあ偽物な訳ですが、文字とかは再現されてます。

は〜ん、ここが上でこれが苑、縦に十二でこいつが朱ね。と言った具合に、

文字を読み取ってみて下さいな。「読めない記号」じゃなくて「文字を読める」になる!

判ってない贋作者が作った下手な偽物は見抜ける様になると思いますよ。






真贋は永遠の謎。 大金をつぎ込んではいけません!入手する貴方は散財家。(爆)

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