㋺ 崇徳通宝

これは全く知られていません。検索しても出てきませんな。


何で清朝銭のカテゴリーなの? 見た目が北宋の崇寧通宝じゃないか?

詳しい貴方もそう思うでしょう。まあ当方も確証は無いので皆さんも疑ってヨロシ。


崇徳はホンタイジ在位期間中の元号です。崇徳は1636〜1643年。

この崇徳から国号を清に改めたので「崇徳通宝」は清朝最初の銭です。 な、なぬー?

まあまあ、続きをお読み下さい。


何で北宋の崇寧通宝にそっくりなのか?

話は後金の時代から更に500年程遡ります。当時の満州族は女真族と呼ばれてました。

そして女真族の国家は金朝です。金朝銭の多くが北宋の痩金体で書かれてましたな。

ホンタイジは満州族の栄光再来を願い、昔の金朝銭にならって痩金体にしたと思われます。

後金という名称も金朝と区別する呼び名であって、後金も金朝も両方とも「金国」です。

そう考えると、崇徳通宝が後金銭という説も納得できちゃいますな。


金朝の崇慶元宝 折三銭などと比較しますと、下図の崇徳通宝も違和感無く見えますよ。



まあ、いわゆる清朝銭のイメージは、ホンタイジじゃなくて、その次の順治帝以降ですな。

順治通宝の書体とか銭のつくりは後期の明朝銭を継承していると当方は思います。


まったく、そんな古銭聞いた事も無い。きっと崇寧通宝をもじった偽物に違い無い。

だってよく見たら「徳」が行にんべんじゃないですぞ?(爆)




他にも確認できました。行にんべんは母銭が脱落の様ですな。→中華古玩網崇德通宝

大先生の記事も見つけました。こちら→清 满汉文折十型崇德通宝对钱


真贋は永遠の謎。上記の説が本当なら、凄い珍品になりますよ!

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