㋺ 乾隆通宝 彫母?  同治通宝 彫母?   (2015.05.06 彫母の頁を合体。)


本物の彫母ならば珍品ですが、以下の物はどうでしょう?


下図の物は彫母の様に見える品物。鋳造ではありませんな。彫刻です。

ギザの様に見える縁はドリル加工の様な切り抜き痕(ミシン目)と予想されるので、

真鍮版から切削して作ったと思われます。厚みは2.2mm程度です。


産業革命が進行中の時代で鎖国していたらしいですが、ドリル加工くらいは出来たでしょう。




下図は拡大図ですな。


背側の縁と郭、文字の周囲に、縁取りした様な細い凹みが見えます。



「の」の側面に切削痕が見えます。ルーターや彫刻機と言うよりタガネの痕の感じです。









同様に彫母かも知れない物です。


こちらの厚みは2.3mm程度で上記掲載の乾隆通宝より少し厚い。ギザ様の縞もあります。

という事は、現代の規格物の真鍮板という訳でも無い感じですな。本物に近づいたかも?




拡大図です。




彫刻機かエンドミルでこの古銭も切削可能かも知れません。

そうは言っても痕が残っている様には見えないですな。 高倍率ルーペ必携です。

現代にこれを手作りできるのはプロの彫金師です。暇だったんでしょうか?


人力じゃなければCNCですが、その場合はプログラムの労力が掛かりすぎます。

採算を取るには何個も同じ物を作成し市場に流す必要があるが見掛けませんな。


ところで、もしかして清朝の中期にはフライス盤が存在していたので、

清朝の彫母のいくつかはエンドミルも使用したんでしょうか?





下図は中国国家博物館と銘のある画像です。(2015.05.06 画像を追加。)

中国の某サイトから無断で借用してきました。すんません。

当方の所持品を比較してみますと出来具合とか仕上がり状態がけっこう似ていますよ?










真贋は永遠の謎。 彫母かな?  つまり彫りが深い西洋人風の母親。(爆)

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