天佑通宝を少々

こちらも紅巾の乱関連ですが、張士誠という人は紅巾軍ではありません。

まあ同時代に反乱を起こしたと言う事でしょう。1354年に自らを誠王と称して、

大周という国を名乗り元号を「天佑」とした訳です。何か沢山出てきますな、こういう人。


天佑通宝は、小平が背一、折二が背貳、 折三が背参、 折五が背五、4種類あります。

本物ならすべてまあまあな値段ですな。背貳が高価です。


下図は背五。 五の位置と形状など色々種類があり判断が難しい。別版の資料も少ないし。

左の銭もそういった別版の一種と思われる品。左の銭は本物と言え... そうな感じです。

右の物は厚みが薄く「通」がダメですな。こっちは完全にイケない工芸品と思います。




下図は背参。右の物は薄い鍍金ですな。入手後に洗浄したら鍍金が出てきました。

よく見る背参とは違うこういう版もある様です。太鼓判は押せ... そうな気がします。




下図は小平銭です。背一。 何か微妙に違う気もしますな。判らん。





下図は背貳。 真中は銀銭です。左と真中の銭は本物だと言え... そうな感じ。

右側の物は当方としては弱いですな。単純に別版なら良いのですが、確証無しで判らん。

右の版は、縁の周囲が小さく文字も若干違う気がしますが、高値で売ってるのも見るな?


元珍《天佑通宝背贰》银钱品赏


宝の字の貝の部分が横に広い物も見掛けますが、そっちの版の方が怪しいと思ってます。



ちなみに遼銭にも天佑通宝がありますのでご参考にどうぞ。 →天佑元宝、通宝





真贋は永遠の謎。 桜、白、よもぎ、これは3色だんご。

→次のページ