③記年銭


記念じゃなくて記年です。「記年銭」という呼称は多くの先生方が使用しております。

「清寧二年」銭、「大康六年」銭、「大康七年」銭、「寿昌貳年」銭が知られています。

それ以外にも存在する様ですが、どのようなラインナップなのでしょうか?

実のところ不明です。(爆)


用途は供養銭との事です。実際に墳墓から出てくるとの話です。


当方所持とは別版の「大康万年」銭、「大康六年」銭なども存在する様です。

当方は非所持の「大遼萬年」銭なども存在しており、書籍「遼金銭幣」に掲載されています。

左のサブメニューには、書籍などに掲載されていない知られざる珍品もありますよ。


そこで注意が必要なのは偽物です。

未見の珍品と思わせるファンタジー創作物が大量に出回っています。

「大康一年」銭とか存在しませんよ! 元年ですよ元年。騙されない様にしましょう。

確かな参考書とか著名な先生の公開する画像を研究しましょう。

そうやって確証を得てから、完全な同一版を選択しましょう。



ところで下図の6枚はあまり知られていない物になります。

神冊〜神歴まで、かなりの時代が経過してますが? 癖のある稚拙な文字が似てますな?

まあ古銭の隷書体などは時代が違っても似ています。全部が開元通宝に似てますよ。

遼銭もそれぞれの元号銭が作られましたが、遼銭のへなちょこ書体は似ています。

そう考えると問題無いのかも知れません。書体の一種という事で。(爆)

また別の視点では、西遼など後の時代に作られた過去を偲ぶ記年銭という推測もあります。

歴史ロマンかファンタジーか?    謎という事に致します。(爆)


(2013.08.17掲載)    神歴「5年」という謎については個別のページを見て下さい。

まあ大先生も公開してますし→代金铜合金折二型纪年钱赏析 お墨付き?



このカテゴリーで掲載する以外に、

契丹文字の記年銭もありますが、普通は見ただけでは記年銭かどうか判りません。

よって⑦契丹文字銭の大康五年、寿昌二年などでご紹介します。







真贋は永遠の謎。「③記年銭」は中身を整理して入れ替えしました。(2013.08.16)

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