①遼代元号銭
「清寧通宝」などは年号をうたっており、収集家の方々は「年号銭」と呼んでおります。
しかし「清寧二年」銭とかも年号銭でしょうか? ちょっと混乱しますね。
よって当方は「元宝、通宝」の年号銭を「元号銭」としました。
年数が入った物は「記年銭」として明確に分けました。
遼の元号はwikipediaから頂戴しましたが、下記の通りです。
神冊(916~921年) 天賛(922~926年) 天顕(926~938年) 会同(938~947年)
大同(947~947年) 天禄(947~951年) 応暦(951~969年) 保寧(969~979年)
乾亨(979~982年) 統和(983~1012年) 開泰(1012~1021年) 太平(1021~1030年)
景福(1031~1032年) 重熙(1032~1055年) 清寧(1055~1064年) 咸雍(1065~1074年)
太康(1075~1084年) 太安(1085~1094年) 寿昌(1095~1101年) 「寿隆」とも
乾統(1101~1110年) 天慶(1111~1120年) 保大(1121~1125年)
それに対して、全て銭が発行された様ですが、具体的にどうなのか?
大先生によると古文書に記載があり、元宝と通宝が両方、金銀銅の三材で作られたとの事。
古文書には具体的に折三銭を鋳造したとか折五は何々とか書いて無いんですかね?
結局は存在する確かな物をピックアップするしかありませんでした。下記の一覧です。
(当方の脳内整理なので漏れや間違い等あるかもね。怪しさ満点。)
小平銭の重さが3.5g程度。 北宋の折二は7g程度。
折三=直径30mm程度9g前後、 折五=直径35mm前後、 折十=直径45mm前後
大銭=直径60mm超、巨大銭=直径90mm超 巨大銭は2種類ありますが分けていません。
ご紹介します→㋺、 存在する→◯、 あるらしい→稀、 知らん→-
銭名 小平 折二 折三 折五 折十 大銭 巨大銭
神冊通宝 ㋺ - ㋺ ㋺ - - ◯
神冊元宝 ㋺ - ㋺ - - - -
天賛通宝 ㋺ 稀 ㋺ - - ◯ ◯
天賛元宝 稀 - - - - - - 天賛元宝、 天顕元宝
天顕通宝 ㋺ 稀 ㋺ 稀 ㋺ ◯ ◯ 折十銭の直径49mm
天顕元宝 稀 - - - - - -
会同通宝 ㋺ - ㋺ ㋺ ㋺ ◯ ◯
会同元宝 ㋺ - ㋺ ㋺ - - -
大同通宝 ㋺ - - ㋺ - - -
大同元宝 ㋺ - ㋺ - - - ? 巨大銭あるらしいが懐疑的
銭名 小平 折二 折三 折五 折十 大銭 巨大銭
天禄通宝 ㋺ - ㋺ ㋺ - ◯ ◯
天禄元宝 ㋺ - - - - - -
応暦通宝 ㋺ - ㋺ - - - ㋺
応暦元宝 ㋺ - - ㋺ - - -
保寧通宝 ㋺ - ㋺ ㋺ - ◯ ㋺
保寧元宝 ㋺ - - ㋺ - - -
乾亨通宝 ㋺ - ㋺ - - - - 小平は、対読、旋読両方有り
乾亨元宝 ㋺ - - - ㋺ - -
統和通宝 稀 - 稀 - - - - 統和通宝折三銭!
統和元宝 ㋺ - ㋺ ㋺ - - ㋺
銭名 小平 折二 折三 折五 折十 大銭 巨大銭
開泰通宝 稀 - ㋺ ㋺ - - - 開泰通宝小平銭が存在するらしい
開泰元宝 ㋺ - ㋺ - 稀 - - 開泰元宝折十銭!
太平通宝 ㋺ - ㋺ - - - -
太平元宝 ㋺ - - - - - -
景福通宝 ㋺ - ㋺ ㋺ ㋺ ㋺ - 折十銭の直径40mm
景福元宝 稀 - - ㋺ 稀 - -
重熙通宝 ㋺ - ㋺ ㋺ ㋺ - ㋺
重熙元宝 ㋺ - - - - - -
銭名 小平 折二 折三 折五 折十 大銭 巨大銭
清寧通宝 ㋺ - ㋺ ㋺ - ㋺ -
清寧元宝 稀 - ㋺ ㋺ ㋺ - ◯
咸雍通宝 ㋺ ㋺ ㋺ ㋺ - - ㋺
咸雍元宝 ㋺ - - - - - -
大康通宝 ㋺ - ◯ ㋺ ㋺ ㋺ - 大康重宝の噂あり?
大康元宝 ㋺ - ㋺ - - ㋺ ㋺
大安通宝 ㋺ - - - - - -
大安元宝 ㋺ - ㋺ ㋺ ㋺ ㋺ ◯ 折十銭の直径49mm
銭名 小平 折二 折三 折五 折十 大銭 巨大銭
寿昌通宝 ㋺ - - ㋺ - - -
寿昌元宝 ㋺ ㋺ ㋺ ㋺ ㋺ - ㋺
寿隆通宝 ㋺ - - - - - -
寿隆元宝 稀 - - - ㋺ - -
乾統通宝 - - - ㋺ ㋺ - -
乾統元宝 ㋺ - ㋺ ㋺ ㋺ - ㋺
天慶通宝 ㋺ - - - - - -
天慶元宝 ㋺ - ㋺ ㋺ ㋺ - ◯ 折十銭の直径が51mm
保大通宝 ㋺ - - ㋺ - - -
保大元宝 - - ㋺ 稀 - - - 南唐の保大元宝背天は折五
こんなのもあるよ、という人も居るかも知れませんが、それは偽物です。(爆)
なんつって冗談です。
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中国語ですが写真だけでも色々見れますよ?
都市開発が進んでない中央アジアや北朝鮮の北側とか、出土する可能性も無きにしも非ず。
まあ21世紀初頭の好景気な時代に掘りつくしたという話もあります。(爆)
真贋は永遠の謎。 次のページからは、各古銭を順番に見て行きます。
(並べてみました。)