統和元宝

漢文資料によると統和の時代から国名を大契丹国に戻したらしいですが、

契丹語資料の解読が進めばその辺も改められるかも知れません。


統和元宝は別版が多いです。

この頃は非常にリッチな時代を迎えたらしく、銭も多くの種類が作られたのでしょう。

それというのも北宋と政治的和睦が計られて、

毎年膨大な貢ぎ物が遼にもたらされたとの事です。

「澶淵の盟」とかいうやつです。wikipediaとかでお調べ下さい。


下図は小平銭。

左から「小字 狭穿」「小字 狭穿 合背」「小和」。




左から「大統 広穿」「大字 広穿 背月」「大字 背月星 銀銭」。


山人自藏统和元宝钱




下図の物は篆書の白銅銭。折五の砂型銭と同じ特徴があります。非常に特殊ですな。

(2014.05.17 追加。)

渤海人の鋳造技術か?  大先生も公開しています。こちら→契丹篆书钱书法艺术赏析

大先生の記事に折五とあるのは誤りです。小平が正しい。

[2015.08.17追記ですが、この白銅品は複製品かも知れません。]





下図左が普通の折三銭。真中はその銀銭。右は小平の小字 銀銭。






下図の物は別版の折三銭で少ない。彫りが浅く背のデコボコも特徴のうちです。





下図の物は折五銭です。左が通常版。右は別版の鉄銭です。

良く見ると、左の書体は上に掲げた統和元宝に似てますが、右の鉄銭は雰囲気が違います。

この鉄銭の銅銭版も存在し、コーヒー色の厚い砂型の銭になります。


遼には鉄銭もありますが少ないです。鉄は主に武器として利用されたとの事です。

外から流入した鉄銭は鋳潰して武器に転用した話をどこかで読んだ気がしますが出典不明。




下図の物は折五〜折十サイズの物。厚みと重さから言えば折十と思います。

参考書「遼金銭幣」には拓本のみが掲載されています。


珍《统和元宝光背折五大字、小字版》铜钱赏析




下図の物は巨大鍍金銭です。世の中には信じ難い物がひそかに存在するのです。(爆)

「統和元宝 鍍金巨大銭 背陰刻契丹文」

保寧通宝の所で述べた、薄い方のシリーズのやつです。祭祀用という説ですな。

鋳造されたのは統和の時代かどうかは不明と思います。もう少し後の時代と感じます。

契丹祭祀用超大型鎏金和银背阴刻契丹文钱欣赏




背に陰刻された契丹小字ですが、

はグレートといった意味ですが読みは諸説あります。モンゴル語から推測ではyeke ?

愛新覚羅烏拉熙春 先生の説はmos。


mos=偉大な、 
l-iau=遼、 
tumu?=万、 
ai=年。

「大遼万年」です。





真贋は永遠の謎。

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契丹文字の読みと解釈は全て他所からの引用です。