助国元宝、助国通宝、壮国元宝、壮国通宝  (東丹国)


下図の左上から「助国元宝」「壮国元宝」「壮国元宝 銀銭」。壮国の小平は薄いです。

左下から「助国通宝 折三」「壮国通宝 折三」。



安南銭に似た物があります。壮の土に点が無い物は安南銭の可能性高し。


銭名の話です。

助国、壮国、これらは元号銭ではありません。ではどういった銭なんでしょうか?

大先生によると、五代十国末期は戦争と波乱の時代で人心が乱れていた。

そんな時代で安泰を望む人々が増加していた。そこで「助国」という言葉が流行した、

との事です。聞こえがいい銭名を付けて支持を得たという事でしょうか?


次に壮の字ですが、壯(ソウ・さか-ん)であって牡(ボ・おす)では無い、との事です。

(2013.06.14漢字の図を追加)

壮の文字についての説が掲載されてます→   牡国元宝的“壯”字原本即“壮”字辨

壮国という意味について考察されています→  弟登基壮威钱—“壮国元通宝”钱。




下図が元宝の大き目版。

左上は「助国元宝 折三」、右上は「壮国元宝 折三」。

下が「壮国元宝 折五」。


助国、壮国《东丹国人皇王耶律倍》铸币概况   壮国元宝、通宝



ちょっと記憶が曖昧ですが、

左上「助国元宝 折三」の「助」を「大」に置き換えた「大国元宝」を見た記憶があります。

元朝の「大元国宝」と勘違いして高値をつけた奴にヤられました。対読じゃなく旋読!

「助」以外の字は「助国元宝 折三」と同じですから、知っている人であればピンと来ます。

(2015.08.17 草書体の大国元宝を掲載しました。)


「大国」というのは、大きい国じゃなくて、「大」氏の国という事です。

初代の渤海王「大祚栄」などが居りましたな。

国民を黙らせる名目上の銭銘と思いますが、渤海国の後継が東丹国という訳です。


大国=mos-i gur=大(氏)国 つまり渤海王の大氏の国、東丹国。

牡国はつまりオスの国。じゃあ牝の国は?アマゾネス?(爆)





(2014.04.07 下図の8枚を追加。新掲載は7枚です。)

改めて小平銭です。別版と偽物について見てみましょう。

まずは壮国元宝から。

下図の左は細字の確かな品物です。右は砂型で厚みは薄くはなく普通ですな。

この砂型銭に酷似した物は天賛通宝や天顕通宝にもありまして、背の感じも同一です。

更に、先生方も公開していますから問題無いとは思います。


本物            本物?



下図左も砂型ですが、これは「壮」の字に点が無いタイプです。判断は難しいですが、

  まあ見た目は遼の砂型銭ならではの特徴があるので、これは大丈夫と思います。

真中は偽物です。写しじゃなくて、真似て作った贋作でしょう。

  偽物古銭セット中の1枚です。販売時の状態はもっと錆や土埃が付いています。

  その下の助国の偽物も、千秋万歳篆書銭の偽物も、みな似通った特徴がありますよ。

  左の銭がオリジナルでしょう。書籍の拓本か写真を元に頑張ったんでしょう。(爆)

右も偽物です。これは彫りが深く厚みも2mmくらいあります。これは全然違いますな。


本物?           偽            偽

イケませんな。




下図は助国元宝です。

同様に左は薄目の物。真中が砂型タイプで、このページの一番上に掲載した物です。

  助国には細字もありますが当方は目にした事がありません。細字は稀少と思います。

そして右の銭が偽物です。 これも上図真中の偽物といっしょの偽古銭セット中の1枚です。

  入手時には土埃が付いて古そうに見えますから注意ですよ。


本物            本物?           偽


別版が多い古銭では何とも判断が難しいですが、数種の版しか存在しない稀少古銭ならば、

比較するのも簡単と思います。存在する全ての版と比較すれば良いのです。

拓本を真似て作っても微妙な違いが生じます。

文字は似ていても素地の凹凸等で判断できる場合も多いですな。

助国、壮国に関しては「元」の字に特徴がありますから、偽物もやり過ぎちゃうんでしょう。

仰々しく見えますよ。(爆)


偽物も数百円くらいなら研究材料としては良いでしょう。

大金を出すのなら、しっかり研究して本物と思われる物を入手しましょう。





真贋は永遠の謎。コピーやパクりが当たり前の隣国では罪悪感無く偽物を作っているかも?

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