㋺ 契丹文篆書銭(後期)
記事と古銭を追加しました。(2013.09.06)
ページを常平両銖と分けました。(2014.03.09)
諸先生方の仮説を鵜呑みにして、前頁の古銭を早期契丹文字とするのはちょっと怪しい。
前頁の古銭と似た文字の契丹文字は無さそうですし、仮説の根拠が足りませんな。
さて今回ご紹介する古銭は下図の物。誰が見ても宇宙文字にしか見えません。
悪戯で作った絵銭かオモチャなんじゃないの? 普通はそう思いますな。
ところがこれは、本来の意味での契丹文字 篆書銭と言えそうです。
しかも後期と断定しましたよ。
なぜなら解読できたっぽい! (爆)
誰の真似でもなく当方独自の解読です。それでは行ってみましょう。
文字だけ当て嵌めても何だか判らないのですが、
同じ文字の組み合わせが碑文などに使用されているか調べながら当て嵌める訳です。
そして見つかりました。「天眷」! 対読でしたよ。
契丹小字の読みと、天眷という解釈は他所からの引用です。
これがオリジナルの解読と主張できる所は、
この古銭を契丹小字の篆書と推測し、契丹小字にあてはめて天眷尊王と解釈した所ですな。
さて、
これは金朝の第三皇帝、熙宗の事なんでしょうか?
天眷尊王という呼び方は合っているのか? そういう疑問は素人の当方には判りません。
ですが、契丹文字なのに金朝?という疑問については調べられます。
契丹文字は金朝の明昌2年(1191年)に禁止令が出るまで使用されていたとの事です。
天眷の時代(1138-1140年)では普通に契丹文字を使用中という訳です。
金朝の女真族が作った契丹文字古銭かも知れません!
偽物じゃなければですが。(爆)
そして、その話を裏付ける様な品物を1枚。
下図の天眷元宝です。巨大な鍍金銭ですな。
実はこれ本物じゃなくて複製品です。背の陰刻契丹文字が薄くなっちゃってますな。
まあ本物と同じ形状なので参考にはなります。
(2017.08.19 追加。)
背の契丹文字ですが、よく見ますと上に掲載した宇宙文字と同じです。これは旋読です。
「天・天眷」は合体させて「天眷」で良さげな感じですな。
つまり「天眷元年」ですな。
そこで考えるに、
女真文字を刻んだ金朝の古銭は存在しない様ですが、
契丹文字古銭のいくつかは金朝製じゃないの?
そういう気がしてきました。
UFOから落下した部品じゃありませんでした。残念です。(爆)
ワレワレハ ウチュウジンダ 降伏セヨ (爆)
真贋は永遠の謎。 怪しいジャンルです。創作古銭かも? 入手する貴方は散財家。(爆)