㋺ 背晋の謎 [?]
開元通宝は、唐の会昌の時代に、会昌開元という物を鋳造しました。
背に色々と文字があるのが会昌開元でして、鋳造地域を象徴する文字が入っていました。
背「昌」の他に、京、洛、益、とか色々な種類があります。
会昌開元は状態が良い物も入手し易くなっています。収集するには良いと思いますよ。
(中国の宅地開発などで続々と出土しています。)
さて問題は、下図に掲載した物です。「背晋」に見えます。
「背晋」は会昌開元の側から調べても恐らく何も資料は見つからないでしょう。
まあ、前のページをお読み頂けた皆様ならば大方予想がついた事でしょう。
契丹からの経済協力品という訳です。
書籍「契丹銭樹鑑賞与投資」には会同二年(939年)に開元通宝を鋳造とありますな。
後晋へ贈答したという記録があるとの事です。
かと言ってそれが下図の古銭であるとは書いてありません。(爆)
「晋」の字に特徴があり変です。
更にこういう物もあります。
背晋の乾元重宝は全く知られていません。ほとんど見掛けません。
しかし、なぜ同じ変な字の「晋」なのでしょう?
背はかすかに重輪、右に月もあります。
変な字の「晋」は契丹か後晋の権力者による署名、サインなんじゃないの?(2015.01.07記)
真贋は永遠の謎。 また遼鋳でした。