㋺ 宣和通宝、元宝を少々

とにかく別版が多いです。


宣和元宝は大正時代頃までの日本に50個くらいしか無く高価だったそうです。

そんな宣和元宝に大金をつぎ込んだ大正時代の人も、まだご存命かも知れません。

もし本当にそんな爺様が居ても下図を見せちゃ駄目ですよ。死んじゃうかも知れないし。(爆)



左は隷書の小字。厚みが1.7mmほどあり重さも4.4g。宣和元宝の中では入手し易いでしょう。

右は篆書の寛縁。「上海博物館蔵銭幣」「中国古銭大集」などにも掲載があります。

  正祥や濶字は珍品クラスですが、この寛縁は珍品レベルには達していません。

  安南銭の濶縁手に酷似しています。しかし禾の頭の部分など安南銭と違いがありますな。

  まあ宋銭でしょう。安南銭じゃなくて確実に宋銭か? う〜ん断言する自信は無し。(爆)


(2015.04.01 2枚を追加。) 右の銭は2.9gです。




下図の左は「宣和元宝 隷書 正祥」。真中は「宣和元宝 隷書 闊宣」。

右の物は「宣和元宝 隷書 小字」銀銭です。上図左の銭と同じスタイルですが厚みは1.5mm。


少见的北宋宣和元宝银钱二式



下図の左と真中が「宣和元宝 篆書 正祥」で同一版っぽい。背がちょっと違いますな。

右が「宣和元宝 篆書 闊宣」。



上図以外には闊元とか色々ある様です。





ここから下は宣和通宝です。


下図の2枚は四角の穴が大きく、文字が小さいので特徴がありますね。

左は「宣和通宝 楷書 旋読」。楷書で旋読なので判り易い。

右の物は資料には鉄母と記載されていますが、本物の鉄母なら7.3g、下のは3.9g。

重さが違う所は、鉄范銅という事で起死回生ですな?




ここから下は資料に記載がありません。


下図の左は宣和通宝の行書で旋読です。若干草書風味。銭の出来が良く文字が奇麗ですね。

宣和通宝の行書は、背陜という物がありますが、それとは違いますな。  行书宣和通宝


下図の右は篆書ですが「宣」が特殊で目を引きます。先生のブログでしか見てないですよ。

同じ「宣」の安南銭もある様ですが他の文字が違いますな。この北宋銭がオリジナルと思います。


呼び名は某先生が「篆書困龍宣」と名付けてましたが、当方の発案で「篭蛇宣」は如何?



下図は折二銭です。草書風味の行書で書体が奇麗ですね。作りもしっかりしています。



さてさて、上図の折二銭ですが、とんでもない事が判りました。

中国の鑑定団みたいなTV番組で2005年10月8日に放送されまして、驚愕の評価額です。

http://www.cctv.com/program/jb/20051008/101261.shtml ←日本からの接続ブロック?

http://www.artx.cn/artx/jianshang/13121.html  ←ミラーページ?

http://www.baike.com/wiki/%E6%8A%98%E4%BA%8C%E9%92%B1 ←下の方に引用。


35万元ってアンタ、日本円換算で450万円? 泡吹いて倒れちゃうよまったく。

落ち着いてからよく見たら放送の銭よりも直径が1.5mm以上小さい。(爆)

まあ、上図と同じ物も出土している様なので当方の所持品は量産タイプの様です。

放送より前の入手ですし、エッジも立っていて筆運びも流れと抑揚があり出来が良い。

何かCCTVの古銭は細かな所がボケてて、あっちの方があやしく見えてきましたぞ?

CCTVの方は大祥か母銭なんでしょうか? 





真贋は永遠の謎。 ヤダヨ〜お兄ちゃん、ドキドキしちゃうよ〜まったく。(婆さんの声)

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