㋺ 大観通宝から少々
下図の左と真中は「大観通宝 行書」です。右側の1枚は普通の小平銭。
行書は見てすぐに判ります。普通銭は右の様に痩金体楷書です。
行書版の直径は少し大きく、厚みも1.9mmでサイズ的にも母銭ぽいです。
鉄母にしてはちょっと作りが粗い感じもありますな。という事は鉄范銅かな?
下図の左側は大きめの折三銭の行書。これもカタログ等には非掲載の珍奇品です。
右側は、同じ様な花銭がたくさん作られて出回っています。
しかしこれは試鋳の篆書銭と思われます。花銭の元となった古銭でしょう。
21世紀になってから埋蔵銭とともに出土しています。先生方も公開しています。
(2013.11.03 右の銭を追加)
下図の左側は折三銭かとも思いましたが、折三にしては直径が小さく広穿ですな?
鉄銭には広穿がありますし、左の銭は厚みも2.6mmあるので鉄母かも知れません。
右の銭は折三大祥でしょう。
(2013.11.03 右の銭を追加)
大観通宝の大型銭は直径40mmくらいの折十銭をよく目にします。
まあ出回っているから安いと考えましょう。折五や折三の方が高価ですよ。
大観通宝には元朝が鋳造した物があります。→こちら
真贋は永遠の謎。
◆大観通宝から少々