㋺ 太平通宝を少々


普通のやつから。

左、背月です。文字面は普通です。

真中、大字です。並べて比較しないと判りにくいですな。

右、長通です。しかし安南古銭の研究家Barker先生は莫氏の古銭に分類しています。

  はたして宋銭の分類が正しいのか? 当方には答えられません。(爆)


(2020.05.14 3枚を追加。)



下図は北宋銭には見えない太平通宝です。

下図の左と真中はオモチャか冥銭か?サイズも小さい。古くとも清朝中期以降の模造銭です。

右は南宋の鋳造らしいです。楷書なのでこれも見つけ易いです。 北宋銭は隷書です。


左と真中は上海小刀会の太平銭(清朝末1854年)にけっこう似ています。→小刀会の太平銭



あまり見掛けない宋銭です。

下図の左側が「太平通宝 広穿」。この銅銭も穴が大きく判り易いですな。

右側は折三銭です。(折三の重さは小平の3枚分弱。)

折三銭は、その下の折十銭と合わせて、花銭(絵銭)説とか南宋説が主流でした。

更に遼鋳説を唱えている大先生も居る様で御座います。当方は北宋銭と思いますよ。

サイズも重さも遼銭の太平通宝 折三とぴったり同じという所が謎ですな。


(遼銭の太平通宝は改めてご紹介します。 →遼の太平通宝



下図は折十銭です。

埋蔵折十銭のページに記載しましたが、2004年の出土で宋銭と共に     (←リンク追記)

下図と同じ物が出土したらしく、やはり北宋銭という筋が妥当ではないかと思います。


1カ所気になるのは「通」の字。マの部分が遼銭でよくある書き方になってます。

そこが何となく遼銭っぽい雰囲気がある訳です。

北宋銭の可能性が高いですが遼銭ではないとも言い切れず、今後の研究を期待します。






真贋は永遠の謎。 Phone mono?

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