㋺ 靖康通宝、元宝、重宝


けっこう少ないみたいですな。その割には遭遇する回数が多いです。

しかも別版が多く判定も難しいかも知れません。


靖康通宝、元宝という銭銘自体は「日本貨幣カタログ」に載ってませんから、

知らない人も居る訳です。従って珍品なのによく売れ残ってます。

別版が非常に多いので、せめて「中国古銭大集」くらいはご参照頂いた方が良いでしょう。

更に、案外稀少な物ほど銀銭とかを入手出来たりしますな。


下図左から「靖康通宝 篆書 円貝」「靖康通宝 銀銭 篆書 円貝」「靖康通宝 篆書」。


真中の銀銭は直径が小さく文字がボケ気味ですな。民鋳か後鋳か? …または偽物か?(爆)

靖康通宝篆书圆贝宝小平银钱鉴赏




そして下図が折二銭と元宝。いずれも少ないらしいですな。

左から「靖康通宝 隷書 折二小祥」「靖康通宝 楷書 折二小祥」「靖康元宝 隷書」。





下図の物は「重宝」。これは銭譜などに掲載が無く不明銭?(古泉大全20-10にあったよ御免。)

直径に対して厚みが薄い所が何か怪しいです。ファンタジーか絵銭と判断するのが良いかも?


(2015.12.19 追加。)

每日一钱之九十四:宋钦宗 靖康元通重宝钱之八





元号の話ですが、宣和の後が靖康で、しかも北宋の最後の元号になります。

宣和の年代の最後あたりから、金朝の攻撃を受けていたとの事です。

靖康は2年しか続かず、北宋も滅んじゃったと。

そういう訳で靖康元宝、通宝は製造枚数が少ないんでしょうかね?




真贋は永遠の謎。

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